ドル円156円台で底堅い推移
—— ベネズエラ情勢と「年初の円売り」が交錯する1月相場
目次
1. マーケット概況:ドル売り一服、円売り・リスクオンは継続
週明けの為替市場は、いったん米ドル売り・ユーロ売り・円買いが優勢となり、
- ドル円は 157円前半 → 156円前半 までじり安、
- ユーロドルは 1.16ドル半ば → 1.17ドル前半 まで「行って来い」
と、ポジション調整主体のスタートとなりました。
一方で、足元では動きが落ち着きつつあり、
ドル円は156.50円近辺で下値を固める展開となっています。
- 米12月ISM製造業景況指数は 47.9(50割れ・14カ月連続の縮小) と弱めながら、
→ 在庫指数が低下していることで「先行きの生産回復余地」が意識され、
→ ドルの“売られ過ぎ”は回避されました。
一方、金(GOLD)は4,441ドルと続伸し、
「通貨不信+地政学リスク」の受け皿として歴史的高値圏を維持しています。
2. 通貨相関・市場マップ(2026/01/06 前提レート)
◆ 通貨強弱のイメージ
ポンド(GBP) > ユーロ(EUR) > ドル(USD) >> 円(JPY)
その外側に、金(XAU)が“通貨を超えた避難先”として独歩高という配置です。
◆ ペア別コメント
- USD/JPY(156.50円)
年初恒例の NISA・外貨建て投資=円売りフロー が下値を支え、
157円台からの調整をこなしつつも、156円台で底堅さを維持。 - EUR/USD(1.17223)
昨日は 1.16ドル半ば → 1.17ドル前半 まで往復。
ドル安トレンドと欧州の“様子見スタンス”がぶつかり、
1.17前後を軸としたボックス圏を形成しつつあります。 - EUR/JPY(183.467円)
ドル円の調整に連動しつつも、
「円最弱+ユーロ中立〜やや強め」の組み合わせから、
クロス円全体としては高値圏維持。 - GBP/JPY(211.98円)
英国のインフレ粘着性・BOEのタカ派姿勢が意識され、
対ドル・対ユーロでポンド買いが優勢。
その結果、クロス円では“最強トレンド”を継続しています。 - GOLD(4,441ドル)
ベネズエラ情勢を背景に、
**「戦火拡大」よりも「通貨・財政への不安」**を映す形で独歩高。
中長期の上昇トレンドは強いものの、短期的には過熱感も否めません。
3. TANIFXの予測・分析ポイント
① 「有事のドル買い」は変質、“ドル基軸”は維持
米軍によるベネズエラ攻撃(マドゥロ氏拘束)に対して、
スイスフランなど伝統的なセーフヘブン通貨は極端なリスク回避の動きを見せていません。
- 短期的にはドル売り・円買いの揺り戻しが出ている一方で、
- 中期テーマとしては、
→ 「ドル基軸を完全に外すことはできない」という認識が維持されており、
→ 旧来型の「有事のドル買い」から、
「構造的なドル依存+局所的なドル売り」へと性質が変わってきていると見ることができます。
② 実需の円売り:年初フローがドル円を下支え
1月は例年、
- NISA枠を通じた外貨建て投資
- 保険・年金によるリバランス
など、「年初の円売り」フローが散発的に出やすい時期です。
- ドル円は157円台から調整したとはいえ、
→ 156円台では実需の買いが入りやすく、下値は限定的と見る向きが多い状況です。
③ 金相場:中長期は強気、短期は過熱に注意
4,400ドル台への乗せは、
通貨・財政に対する長期的不信感の表れでもあり、
中長期では依然として「金高トレンド継続」を示唆します。
一方で、
- ベネズエラ情勢は「ピンポイントでの政権転換」に近い性質を持ち、
- 昨年のイラン核施設空爆と同様、
→ 米国のインテリジェンス能力と精密打撃能力が、
→ むしろ戦火の拡大を抑制している側面もあります。
そのため、
中長期:金高トレンド継続
短期:イベント一巡後の利益確定売りに要警戒
という二段構えで見ておくのが現実的です。
4. 本日の注目経済指標:TANIFXの予測
きょうは、週末の米雇用統計を控えた「小粒指標デー」ですが、
サービス業の景況感を測る指標には要注目です。
米・12月 ISM非製造業景況指数(サービス業PMI)
- 市場予想:52.9 前後と想定
- TANIFXの予測:53.0〜53.5(中央値 53.2)
背景認識:
- 製造業はISMが47.9と縮小局面が続いている一方で、
- サービス業・ハイテク・AI関連需要は依然として底堅いと見られ、
→ 「製造業は弱いが、サービスはまだ拡大圏」という構図を継続すると予測します。
シナリオ別イメージ:
53.5超(予想上振れ)
→ 「米景気はやはり強い」
→ 米長期金利じり高 → ドル買い・円売り再加速
→ ドル円は157円台再トライの余地。
52割れ(予想下振れ)
→ 「サービスまで減速」→ 利下げ前倒し観測
→ 米金利低下 → ドル売り・金買い
→ ドル円は156円割れを試す展開も視野。
また、トランプ米大統領のSNS発言次第では、
指標結果を無視した“ヘッドライン主導の乱高下”も起こり得るため、
発言タイミングには注意が必要です。
5. 個別市場コメント
米国株式
「製造業の弱さ」と「AI・サービスの強さ」のツートーン相場
- ISM製造業は弱含みながら、在庫調整・流通在庫の低水準が
→ 将来の生産回復余地としてポジティブに評価されつつあります。 - AI需要・クラウド投資・エネルギー株が指数を押し上げ、
リスクオンのセンチメントは維持されていると見るのが妥当です。
日本株式
米株高と円安で続伸、52,000円超は“売りと買い”が交錯
- 日経平均株価は米株高を受けて続伸がメインシナリオ。
- 52,000円超水準では、
- 利益確定売りが上値を抑える一方、
- 押し目待ち資金が下値を支え、
→ 「高値圏レンジの中での押し目買い優勢」が続きそうです。
- ベネズエラ情勢は、
- 防衛関連・エネルギー関連銘柄にとって支援材料として意識されます。
為替(ドル円・ユーロ・ポンド)
- ドル円(USD/JPY)
- 156円台のレンジ推移を基本シナリオとしつつ、
- 年初の外貨投資フローが円売りを支える構図。
- ベネズエラ情勢は現状、リスク回避の円買いよりも、
→ 金・原油への資金シフト+ドルの中立化という形で反映されている印象です。
- ユーロドル(EUR/USD)
- 1.17前後のボックス圏で「ドル安トレンド vs 欧州の慎重スタンス」が綱引き。
- 短期的には、ドル主導で上下に振られやすい地合い。
- ポンド円(GBP/JPY)
- 211.98円と高値圏で、クロス円最強通貨ペアの地位を維持。
- ただしこの水準からの新規ロングは、
→ ベネズエラ情勢の悪化
→ 週末の雇用統計
→ 日本側の介入・牽制発言
といったイベントで踏み上げが逆回転するリスクも大きく、
短期トレードではロット調整が必須のゾーンです。
金(GOLD)
- 4,441ドルと、通貨・債券への信認低下を映す高値圏をキープ。
- 中長期では、
→ 財政赤字拡大、
→ FRBの利下げ方向、
→ 地政学リスク
が金への資金シフトを支え続けるとみられます。 - 一方、短期的には、
→ ベネズエラ情勢の一服
→ 利益確定売り
に伴う一時的なスピード調整には注意が必要です。
6. TANIFXのトレード戦略
本日の基本戦略:USD/JPY 押し目買い(ロング)
メインシナリオ
- 年初の円売り実需フロー
- ベネズエラ情勢が「全面戦争」ではなく「局地的な政権転換」と解釈されていること
- ISM非製造業が大きく崩れない限り、
→ ドル円は156円台で下値を固めつつ、157円方向を再トライしやすい
7. TANIFXの今時点での市場全体見通し(為替・株・金利)【3行】
- 為替: 円は依然として最弱通貨グループにありつつも、地政学リスクと指標次第で一時的な円買い戻しが出やすい地合い。
- 株: 米株・日本株ともにAI・エネルギー・金融関連が相場を支え、押し目は依然として拾われやすい展開。
- 金利: 製造業指標の弱さを背景に長期金利の上値は抑えられやすいが、サービス業の底堅さが「急激な利下げ期待」を打ち消す構図。
米・12月 ISM非製造業景況指数(サービス業PMI)
53.5超(予想上振れ)
52割れ(予想下振れ)
米国株式
日本株式
為替(ドル円・ユーロ・ポンド)
金(GOLD)
本日の基本戦略:USD/JPY 押し目買い(ロング)
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