「負けパターン」のメカニズム

「大衆の逆を行く」の本当の意味 ── クジラが仕掛ける“二段構えの罠”と、その向こう側へ

「大衆の逆を行け」──。

投資の世界で手垢がつくほど語られてきたこの言葉。しかし、多くの人がその本当の意味を履き違えています。

単に「みんなが買っている時に売ればいい」のではありません。

本当の逆張りとは、「みんなが耐えきれずに損切りをした、その瞬間を狙うこと」なのです。

■ なぜ、あなたのショートは「狩られてから」下がるのか?

こんな経験はありませんか?

チャートが高値圏に達し、長い上ヒゲが出た。「よし、天井だ。ここから下がるぞ!」と確信してショートを入れる。

あなたの読み通り、相場はいずれ下落しました。しかし、それはあなたの損切り(ストップロス)をほんの数pips〜数10pips刈り取った直後ではなかったでしょうか?

「運が悪かった」のではありません。それは、相場を動かす「クジラ(機関投資家)」にとって、必然のシナリオなのです。

貴方のチャートを見ていなくとも、彼らには貴方の意図がわかっているのです。

■ クジラは「あなたの損切り」を燃料にしている

プロの視点で解説しましょう。

クジラが巨額の資金で「売り」を仕掛けたい時、彼らが一番困るのは何だと思いますか?

それは、「売る相手(買い手)がいないこと」です。

誰もが高値だと思って売り注文ばかり出している状況では、クジラは売りたくても売れません。無理に売れば価格が暴落し、自分の首を絞めることになります。

そこで彼らはこう考えます。

「個人投資家にショートを打たせて、その損切り(=買い戻し注文)を燃料に、もう一段価格を吊り上げよう」

あなたが「チャンスだ!」と思って飛びついたそのショートこそが、彼らが待ち望んでいた餌なのです。

■ 「二段階の波」を待つ勇気

多くのトレーダーは、最初のヒゲ(第一波)で飛びつき、クジラの餌食になります。

しかし、勝てるトレーダーは知っています。クジラの仕事には「仕上げ」があることを。

  1. 第一段階(誘い): ヒゲを出して「下がりそうだ」と思わせ、個人にショートを積ませる。
  2. 第二段階(狩り): 積み上がったショートのストップロスを巻き込み、一気に高値を更新させる。
  3. 任務完了(本命): 燃料が尽き、個人が絶望したところで、本当の売り浴びせ(暴落)が始まる。

「大衆の逆を行く」とは、第一段階でショートする大衆になることではありません。

その大衆が悲鳴を上げて損切りをする第二段階のピークを見極め、そこで冷静にエントリーすることなのです。

■ 恐怖を飼いならし、ルールを刻め

「クジラが怖いからエントリーできない」と萎縮する必要はありません。

彼らの手口(二段構え)を知っていれば、それは恐怖ではなく「想定内のシナリオ」に変わります。

「あ、ヒゲが出たな。みんなが売りたがっている。じゃあ、もう一段の吊り上げ(ダマシ)が来るまで待とう」

そう一呼吸置くだけで、あなたのトレードの精度は劇的に向上します。

もちろん、クジラも万能ではありません。時には第一段階でそのまま落ちていくこともあります。

だからこそ、最後は「確立した自分のルール」がすべてです。

クジラの影に怯えるのではなく、クジラの背中に乗るつもりで。

今日からは、大衆が損切りするその瞬間を、チャンスに変えていきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次