「1冊のノートが、負け組の私を救った」トレードノートが変える“景色”と“未来”
「トレードノートをつけなさい」
相場の世界に足を踏み入れると、耳にタコができるほど聞かされる言葉です。しかし、実際にそれを継続できている人は、全体の何パーセントでしょうか? おそらく、1割もいないはずです。
正直に告白します。かつての私も、「頭の中でわかっているから大丈夫」「面倒くさい」と、記録をおろそかにしていた9割側の人間でした。そして、当然のように資金を溶かし、退場寸前まで追い込まれました。
私が本当の意味で「勝てるトレーダー」へと変貌を遂げたのは、トレードノートをつけ始めてからちょうど1年が経った頃でした。
なぜ、たかがノート一冊で人生が変わるのか。
今日は、多くの人が軽視しがちな「記録の魔力」について、私の実体験と、数多のトレーダーの事例を交えてお話しします。
「記憶」は嘘をつくが、「記録」は嘘をつかない
人間は、自分に都合よく物事を忘れる生き物です。
大失敗したトレードの痛みは、数日もすれば薄れます。「今回は運が悪かった」「急な要人発言があったから」と、自分を正当化する理由ならいくらでも思いつきます。
記録をつけていないトレーダーは、「自分がどんな場面で負けやすいか」を知りません。
だから、何度も何度も、飽きもせず同じ失敗を繰り返します。
- 飛び乗りエントリーで高値掴みをする。
- 損切りラインをずらして損失を拡大させる。
- 負けを取り返そうとロットを上げる。
これらはすべて、過去の自分がすでに犯した過ちです。しかし、記録がないために「初めての不運」だと錯覚し、改善の機会を永遠に失い続けるのです。これが、資金が尽きて退場していく人々の共通点です。
論理的なエントリー:ノートが「聖杯」に変わる瞬間
トレードノートをつける最大の効能は、「感覚トレード」が物理的に不可能になることです。
ノートには「エントリーの根拠」を書く欄があります。
「なんとなく上がりそうだったから」
「値動きが早くて乗り遅れたくなかったから」
もし、あなたがノートをつけていて、こんな恥ずかしい理由を毎回書かなければならないとしたらどうでしょう? 自分の愚かさを直視することになり、次第にそんなトレードができなくなります。
- 「上位足は上昇トレンドか?」
- 「押し目を形成したか?」
- 「リスクリワードは合っているか?」
ノートを書くという行為そのものが、エントリー前の「フィルター」として機能し始めます。言語化できないエントリーを見送ることで、無駄な負けが劇的に減るのです。これこそが、**「論理的なエントリー」**の第一歩です。
徹底した確率論:感情を排除する武器
トレードは「予知」ではなく「確率」のゲームです。
しかし、多くの人は1回の負けに一喜一憂し、メンタルを崩します。
トレードノートを1年続けると、そこには膨大な「自分だけのビッグデータ」が蓄積されます。
そこから導き出されるのは、あなたの「リアルな勝率」と「期待値」です。
「私のこの手法は、過去のデータから勝率60%ある。だから、今回の1敗は単なる確率の偏りであり、恐れる必要はない」
こう思えた時、トレーダーは初めて感情の呪縛から解放されます。
記録がない人は、連敗すると「手法が間違っているのではないか?」と疑心暗鬼になり、聖杯探し(手法ジプシー)の旅に出てしまいます。しかし、記録を持つあなたは**「確率通りに負けただけ」**と割り切り、淡々と次のチャンスを待てるようになるのです。
「同じ失敗をしない」それが唯一の生存戦略
私が知る限り、生き残っているトレーダーで「自分のトレードを振り返らない人」はいません。
ある専業トレーダーは言いました。
**「トレードノートは、未来の自分への遺言書であり、指南書だ」**と。
ノートを見返すと、そこには過去の自分が血を流して得た教訓が詰まっています。
「このパターンの時は、待てばもっと良い位置で入れたはずだ」
「この時間の値動きは騙しが多いから、次は見送ろう」
過去の失敗の記録が、現在の自分を制止し、未来の利益を守ってくれます。
1年前の私がつけていたノートには、今の私を作ったすべての「痛み」と「気づき」が記されています。それがなければ、私は今頃ここにはいなかったでしょう。
最後に
もし今、あなたが「なぜか勝てない」「資金が増えない」と悩んでいるなら、手法を変える前に、まずはノートを買ってください。あるいはExcelを開いてください。
そして、泥臭く、正直に、自分のすべてのトレードを記録してください。
最初は面倒で、自分の下手なトレードを直視するのが辛いかもしれません。
しかし、その「記録」こそが、あなたをプロフェッショナルへと引き上げる唯一無二のメンターになります。
1年後、そのノートがボロボロになった時、あなたの見える景色は劇的に変わっているはずです。
今日のエントリーから、始めましょう。
それが、勝者への最短ルートなのですから。

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