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TANIFX-MarketEyes デイリーニュース

テーマ:ベネズエラショックとISM製造業――「ドル離れ」と円キャリーの綱引き


2026年1月5日(月)

1.本日の主要レートと通貨強弱感

通貨ペア現在値コメント(通貨強弱)
USD/JPY157.13円安・ドル高基調。日銀利上げ後も円キャリー継続。介入警戒ゾーンに近づきつつある水準。
EUR/JPY183.97ユーロも対円では強いが、上昇ペースはポンドより穏やか。
EUR/USD1.17075中期的なドル安トレンドの中でのユーロ高。1.17台は「ややユーロ優位」。
GBP/JPY211.24クロス円で最強クラス。ポンド高+円安のダブルパンチで超高値圏。
GBP/USD1.34433ポンドはユーロ以上に対ドルで強い。BOEの利下げが遅れるとの思惑が下支え。
EUR/GBP0.87086ユーロ<ポンド。対ドル・対円とも、ポンド優位の地合いを反映。
XAU/USD4,382史上高値圏の“金最強モード”。通貨・地政学リスクのヘッジ需要が集中。

通貨相関の今の絵

  • 対円:ポンド>ユーロ>ドル>>円
    → 円は依然として「世界のファンドの資金調達通貨」。日銀利上げ済みでも、実質金利・期待インフレを踏まえるとまだ円売りが優位という評価が続いています。
  • 対ドル:ポンド≧ユーロ>金利不安を抱えたドル
    → 市場は2026年に2回の利下げを織り込みつつあり、FRBメンバーがドットで示す「1回」とギャップがある状態。
    → つまり、「金利面ではドル売り、リスク回避時はドル買い」という矛盾した力が同居している状態。
  • 金:通貨不信+地政学リスクの“受け皿”
    → 米軍によるベネズエラへの奇襲作戦とマドゥロ大統領の拘束で、通貨システムそのものへの不信が再燃。
    → 原油は、豊富な供給を背景に急騰ではなくむしろ軟調気味だが、金は明確に買われており、「ドルも円も信用しづらい時の最終避難先」としての性格が強まっています。

2.本日のイベントとマクロ環境

(1) 米・ベネズエラ攻撃のマーケットインパクト

  • 米軍は1月3日に「Operation Absolute Resolve」としてベネズエラに空爆を行い、マドゥロ大統領夫妻を拘束・米国へ移送。事実上の政権転換を狙う行動で、国際社会から強い批判が出ています。
  • ただし、油田・生産インフラ自体は大きく損傷しておらず、元々ベネズエラの輸出量も世界全体の1%未満と低いため、原油価格への短期インパクトは限定的。
  • 市場の反応は、
    • 株式:地政学リスクを意識しつつも、まだ“本格リスクオフ”には至らず
    • 金:一段の上昇(安全資産需要)
    • ドル:リスク回避で一時買われつつも、政治リスク増大・将来の財政負担を意識した中期的なドル不信も同時進行
      という、ややねじれた構図です。

(2) 本日の米指標:ISM製造業景況指数(12月)プレビュー

  • 指標名:ISM製造業景況指数(12月)
  • 発表予定:米東部時間 10:00(日本時間 6日 0:00頃)
  • 市場予想:48.2(11月:48.2)

TANIFXの見立て

  • 予測レンジ:47.5〜49.0(中央値48.3前後)
  • 理由
    1. 50割れの水準が続いており、「リセッションではないが、製造業は縮小域」というトレンド自体は継続。
    2. ただし、前月までの地域連銀指数(NY・フィリーなど)には底打ちの兆しもあり、急悪化というより「低位での横ばい」シナリオがメイン。
    3. 価格指数は落ち着きつつあり、FRBにとっては“インフレを再燃させずに利下げを議論しやすい”

マーケットへのシナリオ

  • 48台前半〜半ば(コンセンサス近辺):
    → 「想定内」。ドル相場はトレンド継続(=中期ドル安・対円は高止まり)で、ボラは限定的。
  • 50超えのサプライズ改善:
    → 「製造業も底打ちか?」となり、米長期金利上昇 → 一時的なドル買い・株売り(金は上昇一服) の可能性。
  • 47割れの弱い数字:
    → 「ソフトパッチではなく本格減速か?」となり、“利下げ前倒し”の思惑でドル売り・金買い再加速シナリオ。

3.株式市場コメント(TANIFX版)

▷ 米国株式:CES×AI期待と地政学リスクの同居

  • ラスベガスのCES(テクノロジー見本市)で、エヌビディアをはじめとする大手テックがAI・ロボティクスの新ソリューションを一斉に披露予定。
    → 「AIはバブルか実需か」という議論に対し、“実需寄り”のストーリーを補強する材料
    になりやすく、ハイテク株にはポジティブ。
  • 一方で、ベネズエラ軍事介入を巡る国際世論の反発、トランプ政権の“次の一手”への警戒もくすぶっており、地政学プレミアムとAI期待の綱引きという構図。

▷ 日本株式:年初の“調整安”は押し目と見るか

  • 大発会〜年初は、例年どおり年金のリバランス売りが出やすく、日経平均は軟調スタートになりやすい季節性。
  • ただし、
    • 世界的なインフレ定着
    • 日銀の“超緩和からの漸進的な正常化”
      により、バリュー株・金融株・インフラ関連の再評価が中長期で続くと見られます。
      → 年初の調整は、ハイテク+バリューの分散で押し目買いを検討しやすいゾーン

4.為替:円キャリー継続だが、「地政学×介入」の二重リスク

▷ ドルインデックスと金利

  • 市場は年内2回の利下げを織り込み、FRB自身の「1回」見通しよりハト派寄り。
  • その一方で、ベネズエラ軍事介入や財政赤字拡大懸念で、「ドルは安全資産だが、同時に信用リスクも抱える」という複雑なポジションに。

▷ 主要ペアの見通し

  1. USD/JPY(157.13)
    • 金利差・キャリーの構造的要因からは上方向(円安)バイアス
    • ただし、
      • 157–158円台は日本の通貨当局にとっても「神経質なゾーン」
      • ベネズエラを巡る地政学リスクが、突発的なリスクオフ→円買いを誘発しうる
        → 「上は介入、下はリスクオフ」で、ポジション管理が難しい水準。
  2. EUR/USD(1.17075)
    • 欧州経済は弱いものの、FRBの利下げ期待・米政治リスクを背景に中期的にはユーロ高・ドル安トレンド継続と見るのが自然。
    • 1.17台は直近レンジの中腹〜やや上側で、押し目買いを狙いたいゾーン
  3. GBP/JPY(211.24)
    • ポンドの強さ+円売りで“一番熱い”通貨ペア。
    • ただし、210円台はすでにかなりのオーバーシュート感もあり、突発リスクオフや円買い介入時の下振れリスクが大きいゾーン
  4. GOLD(4,382)
    • ベネズエラやイランなどの地政学リスク+ドル・国債への信認低下で、「通貨の外側」に資金が逃避している構図。
    • ここからの買い増しはボラティリティが極端に高くなる一方、中長期保有を前提とするなら依然として“通貨保険”として機能

5.TANIFXの本日のトレード戦略

結論:「やるならEUR/USDの押し目ロング」「USD/JPY(押し目買い)」

きょうの環境を整理すると:

  • ベネズエラ問題で地政学リスクが急浮上
  • ISM製造業という方向性を変えうるイベントが日本時間深夜に控え
  • 年初かつ祝日明けで市場流動性がまだ薄い

という三重の不確実性が重なっています。

★第1候補:EUR/USD ロング(押し目狙い)

  • 理由
    1. 構造:
      • FRBは利下げ方向(市場は2回織り込み)にある一方で、ECBは「様子見〜緩慢な利下げ」。
        → 中期トレンドはドル安・ユーロ高に傾きやすい。
    2. 地政学:
      • ベネズエラ軍事介入は“ドルの支配力”を誇示すると同時に、ドルへの政治リスクを高める行為でもあり、金高・ドル安圧力の一因。

★GBP/JPY・USD/JPYは?

  • USD/JPY:
    • キャリーの上昇余地はあるものの、「介入リスク+地政学の円買いリスク」が表裏一体。
      → ここから新規ロングを増やすのはリスクリワードが悪化していると判断。
  • GBP/JPY:
    • トレンドは非常に強いが、211円台は“梯子をかなり上まで登っている”ゾーン
    • ちょっとしたリスクオフで200〜205円方向への調整もあり得るため、
      → デイトレのスキャルならともかく、スイングで新規ロングを積むには遅い水準とみます。

「EUR/USDの押し目ロング」を“軽めのサイズ”で検討、
もしくは完全ノートレでイベント通過を待つ、のどちらかを推奨します。


6.3行マクロ見通し(為替・株・金利)

  1. 為替:年初も基本線は「ドル安トレンド+円キャリー継続」、ただしベネズエラ発の地政学ショックが“円買いのきっかけ”になりうる。
  2. 株式:AI期待と地政学リスクが綱引きしつつ、米・日ともにハイテク中心に押し目は拾われやすい地合い。
  3. 金利:市場はFRBの“想定以上の利下げ”を織り込み始めており、実際の利下げペース次第でドルのボラティリティが一段と高まりそう。
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